男女平等は教育から

 

違う、違う、違うんです。そういうことじゃないんです。男女平等というのは、そういうことじゃないんです。女性の政治家を増やすことでも、選挙での女性候補者を増やすことでも、企業で女性の取締役を増やすことでも、女性の管理職を増やすことでもないんです。

国際経済フォーラムがなかなか日本の男女平等ランクを上げてくれなくて、政治家のみなさんが四苦八苦されているのはわかります。でも、それは本質じゃないんです。男女平等というのは「性別に関係なく夢を追いかけることができる」という意味なんです。だから、教育が必要なんです。教育と言っても、大学での高等教育の話ではありませんし、男は度胸、女は愛嬌を教える教育でもありません。子どもたち全員の夢はかなわないかもしれません。でも、夢を持つための教育が必要なのです。

夢を持つための教育というのは「夢を持つとはどういうことか」「どんな夢があるのか」「どうすれば夢をかなえることができるか」ということです。加えて言えば「夢がかなわない時にはどうするか」まで教えることができるのが理想です。つまり、キャリア教育です。これを小学校、中学校、高等学校でやらないといけません。

どんな夢でも、それをかなえるためにはステップがあり、それぞれのステップで知識と経験が必要です。キャリア教育だけではなく、さまざまな知識と経験を教育することも大切です。

この教育の結果として、女性政治家が増えるかもしれませんし、女性管理職が増えるかもしれません。でも、もっと大事なことは、活き活きと夢を追いかける女性が増えることです。

「お嫁さんになりたい」「お母さんになりたい」という夢を持っている女の子も多いでしょう。素晴らしい主婦、優れた母親になるためには、知識と経験が必要だということを教えなければいけません。政治家にならなくても、取締役にならなくてもいい。でも、一流の家庭人、一流の親を目指してほしい。そう思いませんか。

お気づきの方もいらっしゃるかもしれません。「キャリア意識が無いのは小学生くらいなら男の子も同じじゃないか」。そうかもしれません。だから、男女を平等に教育する必要があるのです。

でも、ひとつ問題があります。そう、教育できる人がいないのです。キャリア教育を受けていない人が多いので、また、夢を持たないことが当たり前になっているので、小学生/中学生にキャリア教育をする人がいないのです。ぜひ、今からでも、そのための教育者を育ててください。その先に、きっと本当の男女平等の社会があると思います。

教育の無償化だけが、平等の源ではありませんよ。(むしろ、高等教育の無償化が教育と学生の質を下げることを懸念しています。)

あるまかんポイント
・調べてみるとこんなものがありました。小学校キャリア教育の手引き(改訂版):文部科学省 (mext.go.jp) 私の考えもまんざら外れている訳ではなさそうですが、男女平等よりも、若者の自立がテーマのようです。

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