海外からの留学生を日本の大学に入学させる話 【なぜあなたは日本に?】

志望理由書を作成したり、面接練習を始めたりするときには学生自身が自分のことをよく知らなければいけません。「自分の長所・短所」「志望する学部/学科とその理由」「卒業後の進路」などと並んで「日本に留学する理由」もそのうちのひとつです。

「日本のアニメ/マンガが好きだから」が一番多い答えですが、「日本の経済発展を学びたいから」「日本の進んだ科学を尊敬しているから」「日本文化が好きだから」が続きます。でも、日本の経済も陰りが見え、科学(特にコンピュータ系)も低迷している現在、これらの理由はあまり根拠のないものになってしまっています。また、「好きな日本文化は?」と質問しても「アニメ/マンガ」という答えになってしまいます。日本のアニメや漫画は確かに素晴らしいものですし、芸術と呼んでもいいくらい高品質なものも多く見受けられます。しかし、それを日本の文化の代表と思われていると思うと、少し寂しい気がします。

私は留学生たちの大学受験に際し「日本に留学した理由をアニメ/マンガと言わずに、もっと視野を広げて考えること。ウソでもいいから。」と指導してきました。もしも私が大学側の人間だったら、志望理由書や面接でアニメ/マンガばかりが出てくるとうんざりするだろうと思うからです。

では、どんな理由がいいのでしょうか?日本への留学理由と大学入試合否の関係の統計は取っていませんが、もしも食や食のマーケティングに関する学部志望であれば「日本で本物の寿司を食べたかった」でもいいでしょうし、社会学部や法学部であれば「日本の技能実習生の実態を知りたい」でもいいかもしれません。

あるベトナム留学生(環境経済学部志望)は「日本が高度成長期に悩んでいた公害問題をどのように克服したのかを自分の目で見てみたかった」と表現しました。これが私の経験で一番立派な留学理由です。

あるまかんポイント
・本末転倒なのですが、指導する立場の教師も「どうしてあなたは日本に?」を一緒になって考えなければ答えを見つけることはできないと思います。
・アニメ/マンガでも「聖地巡礼」まで表現できるといいかも。

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Udemyを始めました。タイトルは「WBSを使い倒せ !!」

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