海外からの留学生を日本の大学に入学させる話 [志望校/受験校選定] Part.3
(志望校選定、受験校選定の話がまだ続きます。)
担当している学生から、よく同じ質問を受けました。「xx大学はいい大学ですか?」という質問です。わたしのはその質問にいつも「いい大学って何?」という質問返しをしていました。日本の高校生の進学指導をした経験はありませんが、想像するに、同じような質問をする日本人も多いのではないでしょうか。残念ながら私の質問返しの質問に答えられる学生はいません。そりゃ、そうですよね。そんな質問に答えられるくらいなら、最初の「xx大学はいい大学ですか?」の質問は発生しませんよね。
質問返しの後、私はいつもこう答えていました。
「いい大学」の基準はいくつかある。偏差値(日本人の言う)が高い、有名な研究をしている教授がいる、授業やゼミが充実している、授業が易しい、就職率が高い、有名企業への就職に有利、留学生に親切、授業料が安い、奨学金がある、まじめな学生が多い、気楽な学生が多い、自然環境が豊か、にぎやか、クラブ活動が盛ん・・・・。数え上げればきりがないが、君は何を求めているのか?
この先は、その学生とじっくりと話さなければ進みません。いわゆるコンサルテーションですが、何せ、日本語が流暢ではない留学生たちです。誘導的な質問をしたり、将来の希望や勉強したいことなどを聞き、EJU/JLPTの成績と募集要項(その時点で公表されていなければ前年のもの)をながめながら、志望校・受験校を固めていくプロセスを進めていくのです。
このプロセスが一番難しく、学生自身が「自分で決めた」という納得感が無いと、この後のプロセスも気持ちのこもらないものになってしまいます。
あるまかんポイント
・志望校・受験校決定のプロセスは1回の面談だけでは終わりません。何度も面談をしていると「前回言ったことと違う」状況も発生します。これを避けるため、私は板書(または白紙へのメモ)をしながら面談を進め、終わった時点で写真を撮り、学生にも送るようにしていました(議事録のイメージです)。
・志望校・受験校決定のプロセスは1回の面談だけでは終わりません。何度も面談をしていると「前回言ったことと違う」状況も発生します。これを避けるため、私は板書(または白紙へのメモ)をしながら面談を進め、終わった時点で写真を撮り、学生にも送るようにしていました(議事録のイメージです)。
・志望校・受験校が決まるとExcelで作った受験予定表を作成します(受験校とその日程や受験科目、備考などを記入したもの)。それが合格までの中心の資料になります。
・本文に書いた「募集要項」を調査するのは量的/質的/時間的に大変な作業です。
- 量的:一人で4つの大学を受験するとして、10人がバラバラの大学を受験すると40大学の調査をしなければいけません (できれば、複数の担当者が協力する体制を組みたい)
- 質的:本文に書いたように学校の特徴も知っておかないといけません。大学のホームページにそれなりの情報は掲載されていますが、企業のホームページ同様「いいことばかり」が書かれているのが常であり、審美眼が要求されます
- 時間的:大学によっては募集期間開始のぎりぎりになって募集要項を公表するところがあったりしますので、常日頃から該当大学のホームページには注意する必要があります(RSS技術が使えれば楽なのですが・・・)
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