授業のアイデア「新聞の読み方」(教案)

(投稿タイミングの早さを重視しましたので、内容が薄くなっています。いずれ、書きなおします)

小学校高学年の先生、中学校の先生、外国人向け日本語教師の皆さんに授業のアイデアを提供します。もしかすると、高校の先生も使えるかもしれません。是非、参考にしてください。

このアイデアは、私が実際に日本語学校の上級学生の教師として試していたものです。

用意するもの:ひとつの新聞記事のコピー(全員分)、ステークホルダー分析シートA、B
・望ましい記事:国際情勢、政治、社会情勢など(なるべく関係する人や組織が多いもの)
・好ましくない記事 :事件(殺人、単純な事故)、芸能、スポーツの結果、家庭欄、株式欄、コラム、社説

授業のステップは3つです。45分、50分授業では、少し時間が足りないかもしれません。できれば1日の内で完結させた方がいいと思いますので、できれば、2限をつなげて行うのが望ましい形です。そうしないと、新鮮味がなくなるので、最悪の場合でも2日で仕上げるのが良いと思います。 

個人タスクとグループタスクがありますが、予め、4~5人のグループを組んでおくと便利です。

 1.見出しから内容を想像する(個人)
  • まず、教師が見出しだけを板書します。この時点では、まだ、記事のコピーは配りません。
  • その見出しを見て生徒に「何の記事か」を考えさせて、発表させます。
2.記事を読む(個人)
  • 各自にコピーを配ります。(注:記事は全員同じものです)
  • 時間(10分程度)を指定して、新聞を黙読させます。
  • その際に、読めない漢字や、意味のわからないことばに線を引かせます。
3.記事を抄読する(グループ)
  • (時間を決めて)読めない漢字や意味のわからないことばを発表し合い、助け合って、解決していきます。
  • それでもわからないものは紙に書き出しておくように指導します。
  • 制限時間が来たら、各グループから、読めない漢字を発表させ、教師がそれを解説します。(板書を利用)
  • それに続けて、意味のわからないことばを発表させ、教師が解説します。(板書を利用)
4.ステークホルダー分析Aを行う(グループ)
  • その記事に登場する人物(または役職)や組織を抽出させ、ステークホルダー分析シートAに書かせます。
  • 時間が来たら、各グループからひとつずつ発表してもらいます。その際、重複を避けるため、板書を使って、発表されれたものと同じものはチェックマークを入れるように指示します。
  • また、自グループに無いものが発表された時は追加させます。
  • 記事には具体的に登場しない(隠れた)ステークホルダーもOKです。
  • 足りないステークホルダ-があれば、教師が追加します。


5.ステークホルダー分析Bを行う(グループ)
  • ステークホルダー分析シートAに記載したステークホルダーを分析シートBに転記させます。
  • 分析シートBのその他の項目を埋めさせます。
  • 各グループからひとつずつ発表してもらいます。その際に、違うグループの意見も聞くようにし、発表グループはその意見をメモしておきます。

6.まとめ(グループ)
  • 各グループで記事の感想を話し合います。
  • 感想を発表させます。

この授業のポイントは2つあります
・「人や組織のそれぞれで考え方が違うことを知る」ことです。つまり、大きな意味でのダイバーシティです。
・新聞記事になるということは、その登場人物、組織間に意見や考え方の相違があり、それが衝突することを意味します。ここから、この対立の解決策を考えることが大切です。

注意:新聞記事には著作権があります。教育ではなく、利益を目的とする使用法は著作権に抵触する恐れがあります。ご注意ください。

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