【アナログレコード My Best】1位 「'80のバラッド」(泉谷しげる)
もう、50年くらい前の話です。記憶力の弱い私ですが、これだけはしっかりと覚えています。風邪で学校を休んでいたか、定期テストが終わって早く家に帰ってきたかは忘れましたが「桂小金治アフタヌーンショー」をテレビで見ていました。そこに、髪の毛がぼさぼさのギターを抱えた男性が出てきてスツールに座り「黒いかばんをぶらさげて歩いていると・・・」と歌い始めました。その時に既に放送禁止になっていたのか、放送禁止になる直前だったのかはわかりませんが、その変な歌(「黒いかばん」という警官を馬鹿にした歌)は最後まで歌われました。
それが私がはじめて見た泉谷しげる氏でした。それ以来、10数枚のLPレコードやCDを買って持っていますが(全作ではありません)、ここで紹介したいのは「'80のバラッド」というアルバム。とくに、その1曲目の「翼なき野郎ども」です。
「泉谷しげると言えば春夏秋冬」と言われますし、ご本人も「春夏秋冬」を代表曲と考えておられるようにお見受けしますが、曲も歌詞も絶対に「翼なき野郎ども」が上です。泉谷しげる氏の作る歌詞に一貫して流れているコンセプトは「陽のあたる場所を歩いている人ばかりじゃない。でも、それが普通。やっぱり街から離れられない。」ということだと理解していますが、「翼なき野郎ども」の歌詞はその集大成です。セルフカバーアルバムにも入れておられるので、ご自身でも気に入っておられるのだと思います。
大学生の時、このアルバムをベースにしたコンサートにも2度行きましたが、幕が上がって1曲目の「翼なき野郎ども」のイントロが始まると、もう感涙でした。テレビでは「Dのロック」のディレクターがやるように泉谷氏を暴力的な人間という立ち位置に置くことが多いのですが、歌詞には人間に対する優しさが溢れています。
是非、一度、歌詞を噛みしめながら聞いてみてください。(他の曲もいいですよ)
あるまかんポイント
・息子が幼稚園児くらいの時に、家でこのアルバムをよくかけていました。当時の息子によると泉谷しげる氏の愛称は「怒鳴るおっちゃん」でした。
・息子が幼稚園児くらいの時に、家でこのアルバムをよくかけていました。当時の息子によると泉谷しげる氏の愛称は「怒鳴るおっちゃん」でした。
・このBest10記事は「1アーティストは1回のみ」のノミネートと決めたので、私の好きな泉谷しげる氏のアルバムはたくさんあるのですが、ベスト・オブ・ベストの1位として「'80のバラッド」を選ばせていただきました。
・アルバムジャケットの写真を載せたかったのですが著作権侵害の恐れがあるため載せていません。
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