AI雑感 ①:「フェイク」と「生成AI」を同じ土俵で語る朝日新聞の不思議
その記事は2枚の写真を載せて、「どちらも、フェイクだ」と断じています。1枚は、二人の少年が石の階段に腰掛けている画像。もう1枚は、プロらしいバスケットボールの試合で、多くの選手が、ゴール下でボールを取り合っています。
二人の少年の写真については、「一人のお尻が石段にめり込んでいること」、バスケットボールの画像については、「ひとりの選手の足が3本あること」が「フェイクの理由だそうです。
この記事を読んで、違和感を感じた私は、すぐさま、朝日新聞の編集部にメールを書きました。
メールの主旨は「これらの写真は生成AIが作成したと思われるが、生成AI=フェイクと評価するのはいかがなものか。フェイクとは、人を欺く意思のもとで作成されるものであり、この写真に悪意は感じられない。既に市民権を得ている生成AIを『フェイクをまき散らす悪者』とするのは、時代遅れではないか」というものです。
当然のことながら、朝日新聞からの返事はありませんが、リアル、フェイク、生成AIを同列に論じる記事は、生成AIにあまりなじみのない読者に対するフェイクではないのでしょうか。
例えば、この画像をご覧ください。これは、私が生成AIに「外国人環境客が日本を楽しんでいる画像を作ってください」とプロンプティング(指示)してできたもので、このブログの別の記事にも使っています。
では、これと同じ意図の写真を京都などの観光地で実際に撮影したら、何が起こるでしょうか。そうです。「肖像権の侵害」です。あまり気にしない方もいるかもしれませんが、勝手に人の写真を撮って、ブログに載せることは許されません。フェイク記事とは別の意味で、問題になってしまいます。このように、想定される問題を避けるために、生成AIを便利に使うことも可能です。これも朝日新聞は「フェイクだ」と言うのでしょうか。
この記事は朝日新聞の浅薄さを指摘することを目的としている訳ではありません。
ただ、AIから離れた生活をしている人、将来、AIを使いこなさなければいけない人に、正確な情報を伝える必要があると感じたことがきっかけで、実は、私も、AIにもっと近づかなければいけないと感じているひとりなのです。
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